ずっと僕の宝物さ

可笑しいくらい 君が好き

ハロルドとモード

レポを残しておくのは得意じゃないんだけど、SHOCKの時に好きな部分を書き残しておいて後から読み返せるっていいなって思ったので今回も書き残しておこうかなと。

完全なる自己満足です。

 

朗読劇 ハロルドとモード

 

朗読劇が自体が初めてだったので一体どんなものなんだろうと思っていましたが、想像していた朗読劇とは全くといっていいほど違うものでした。私が観劇して受けた印象としては「動きのないストレートプレイ」だったなと思う。それくらい表情や些細な動き、目線の動かし方にさえ気が配られた繊細な演劇だった。BGMがピアノの生演奏なのもすごく素敵だったな。登場人物の心情やそのシーンの色をピアノの強弱からも感じ取ることが出来た。SEや音楽も物語の展開に一役買っていて、目を閉じて聞いても心地よい朗読劇だったんじゃないかなと思う(私は勝利くんの顔をひたすらに見続けていましたが)

 

とにかく勝利くんの演じるハロルドがとってもかわいい!!!本当にかわいい!!!顔がかわいいのはまあ元からとして、しっかり19歳のハロルドがそこにいた。少し不安げで儚くて寂しそうにしている、誰にも自分の世界を理解されなくてどこか諦めているような、でも誰かに理解してほしいと願い続けているようなそんなかわいくてかわいそうな男の子。去年のブライトンビーチの時も思ったけど、勝利くん、10代の役がハマりすぎている。ルックスも相まって本当に19歳だと言われてもみんな信じるだろうな。衣装もかわいくて「裕福な家庭のお坊ちゃん」って感じが見た目から醸し出されていてすごくハマっていた。

 

そんな19歳の男の子が79歳のモードに出会って生きる希望とか楽しさとか、人を愛する気持ちを知っていく物語なんだけど、なんといってもモードがこれまたかわいい!!パワフルでミステリアスでこんな人が近くにいたら絶対に惹かれてしまうよな~~と思っちゃった。

モードの第一声「ちょっと」の一言からとんでもなく引き込まれてしまって、場の空気をガラッと変える威力があった。ありきたりな言葉しか出てこないのが悔しいけど、徹子さん本当にすごい。そこにいるだけで存在感があって、とはいえそれは重たいものではなくて、その場がぱっと明るくなるようなオーラをまとった人だった。

 

 

若い男の子とおばあさんの少し変わった恋愛物語、といってしまえばそこまでだけど、私はモードの台詞やハロルドの心情が心に刺さりまくってしまい、観劇するたびに泣いた。自分でもこんなに泣く予定ではなかったしこんなに泣かされると正直思っていなかった。

私個人の解釈だけど、これは愛の物語であると同時に「優しさ」「希望」「絶望」そして「生と死」の物語であると思う。普段生活していると忘れてしまいそうなあたりまえの中にある大切なことをハロルドを通してモードから教えてもらうような感覚。

 

特に毎回泣いてしまったのがひなぎくの花のシーン。

ひなぎくの花が咲き誇っているのを見て「確かに生きているはずなのに誰にも見つけてもらえない、まるで僕みたいだ」というハロルドに対して『よーく見たらひとつひとつ違う。小さいもの、花弁が足りないもの、少し左に曲がっているもの。人間も同じで一人として同じ人は存在しない』というモードの言葉に初めて観劇した時ボロボロと涙がこぼれた。19歳のハロルドがこう感じてしまうことは年齢的にもよくあることだと思うが、ハロルドより全然年上の20代後半の私ですらいまだに感じることがある。仕事をしていて、人と関わっていて、自分がどこにいるのか一体自分って何者なのかわからなくなって、誰からも必要とされていないと感じてしまう。こんな経験って誰にでもあるんじゃないかなぁ。ハロルドの寂しげな顔も、それを受けて否定するわけでもなく自分の経験から素敵な言葉を返してくれるモードも、全部の空気感があたたかくて大好きなシーンだったな。

この時の言葉を受けて後々ハロルドがひなぎくの花びらをお互いのシャンパンの中に入れているのも好きだったな……一人一人がちゃんと違う人間だって、違っていいんだって受け入れられたから出来たことだと思うから、モードの言葉で精神的に成長したハロルドが見られてすごく好きだった。

 

他にも好きなところはたくさんあったけど、詳しく書いてたらいつ終わるかわからないので箇条書きで残しておくことにする。

 

・なんといっても衣装が似合い過ぎてる!!かわいい~~

・主治医とお母さんと話すときの不服そうな顔、良い

・モードに振り回されてる時のかわいさったらないよね ありがとうございます

・拳銃を持つ!!手が!!綺麗!!!

・木登りのシーン、本当に目の動かし方が好きだった。一緒に木登りしたい(?)

・腹切り!!手が!!綺麗で!!眼福!!本当に本当に勝利くんの手が好きな私は毎回ここでご臨終

・気が狂った表情よかったな… サイコな役が見たいよ…

・モードが好きって自覚してからのあったかい眼差し、好きです

・涙が……あまりにも美しい……

・ギターの音色もハロルドの歌声も心地いい ずっと聞いてたい

・ギターを弾く勝利くんの手が(以下省略)

・お目目がずーーっとキラキラ 水分量すごい

・カーテンコールでの真摯な対応に仕事出来る男を感じてしまってもうむり

・総じてずっと顔がかわいい 本当に顔がかわいい

 

 

いろいろなインタビューを読んだけど、本人はこちらが思っている以上に声だけで何かを表現することに苦手意識をもっていたのかなぁなんて感じました。それでもそんなことを微塵も感じさせないくらい勝利くんの発するハロルドの声はずっと心地よくて、やっぱり勝利くんの声がすごくすごく好きで、それを1時間40分もかみしめられる朗読劇はとてつもなく贅沢な時間でした。素敵な作品に出会わせてくれて素敵な時間を過ごさせてくれて本当にありがとう。

 

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また、冬にね。